(31-4)ウイルス感染予防には口腔ケアを
上野毛歯科医院 林量一先生による解説:【音声ボタン】
感染予防には口腔ケア
・日本歯科医学会の新型コロナウイルス対策チームから、新型 コロナウイルス感染予防には口腔ケアが重要という提言が出
された
・感染予防と口腔ケアとはどういう関係があるのか?
・大前提は、手洗い、マスク、洗顔
・会社に行くなどしてやむを得ず外に出る場合もあるから、完
全にそれだけでウイルスの侵入を防げるわけではない
・それを突破してウイルスが口の中に入ってしまい、舌や喉で
増殖して体内に入りこんでくることがある
・ここで大事になるのが口腔ケア
・舌で停滞するウイルスや細菌を除去して直接舌をきれいにす
る
・外界である口腔内から体内にウイルスが侵入するのを先ず防
げる
・歯垢を徹底的に除去すること
・歯垢は、歯と歯ぐきの間に溜まり易く、そこがウイルスの増
殖する場所になってしまう
・歯垢は細菌のかたまりだから、そこにウイルスがやってきて
増殖する場所になってしまう
家庭でできる正しい口腔ケア
・家庭でできる正しい口腔ケアとしては先ず、
うがいは、
ブクブク ガラガラをしてから口の中に残っている食べかす
を吐き出す
・入れ歯を使っていれば、はずして保存してから
ブラッシングは、
頬の内側の粘膜をきれいにするため、まず粘膜の部分をスポ
ンジブラシでこすり取ってきれいにする
歯ブラシは、
歯と歯ぐきの境目の所にしっかり当てて、一本ずつ大切に、
きれいにする
・歯ブラシは、へたっている方を使うとうまくできないから、
いつも毛先がまっすぐな歯ブラシで使う
・歯ブラシの取り替えは長くて1か月。曲がり始めたらさっさ
と取り替える
・電動歯ブラシは、細かい感触が伝わらないので電動でない歯
ブラシの方が(体験的に)うまく使える
スポンジブラシは、
先にスポンジが付いている(介護用品として売られている)
・頬の清掃は、歯ブラシでもできるが固さがなじまない
舌のケア
・それに加えて、舌のケアが必要
・舌には、結構細菌が繁殖している
・舌をきれいにするには、専用の舌ブラシ、へら(ドラッグス
トアで売っている)
・それを使って奥から入り口の方へ。舌に付いている舌苔(ぜ
ったい)を「かき、しごきだす」という感じで取る。びっく
りするくらい取れる
・専用の舌ブラシとかへらで、しごいていくとよい
最後のうがいは、
・最後は、ブクブクうがい。取った汚れを捨てる
・おちょこ一杯の水を含んで勢いよくブクブク ブクブクとや
って汚れを口に残さずに捨てる
・最後のうがいは大事、
・「少なめの水」というのが大事(口一杯含んでしまうと、う
まくブクブクができない)
まとめ
(1)うがい
(2)ブラッシング
(3)歯ブラシは最低1か月に1回は替える
(4)舌のケア、舌ブラシ
(5)少な目の水でうがい
(6)その他(糸ようじ、歯間歯ブラシ、ウオーターパルス等)
ウイルスはくっつき易い
・口の口腔ケアがキチンとできていると、ウイルスはくっつき
難くなる
・くっつき所が口の中の菌。これは生きた裸の細胞だから培養
の場としては(ウイルスにとって)最適な場所
・これを徹底的に取り除くことが大事
ウイルスに対する口腔ケアの重要性
・最後に、新型コロナウイルス対策に向けての口腔ケアの重要
性
・口の中をきれいにしておくと新型コロナウイルスだけでなく
認知症、誤嚥性肺炎、水道血管系の病気、糖尿病などがみな
関係してくるので、それの効果もある
・朝起きた直後に口の中をきれいにすると、インフルエンザ等
のウイルス性感染源が半減するということが分かっている
・いろいろな病気に関係するので徹底的な口腔ケアを是非是非
大事に努めてほしい
・ごはん食べてから磨くのではなく、朝起きた直後に一番口の
中に菌が沢山いるので、それをごはんと一緒に食べないでく
ださい
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