▼最近は数独の問題を見つけると、すぐさま自作ソフト「数独ボード」の上にその問題を設定し自ら解いて楽しむことにしている。朝日新聞の土曜版「Be on Saturday」や、文藝春秋の「パズル欄」などから問題を入手することが多い。解いた問題はそのまま保存しているので、Excelのシート上に展開されたボードが沢山溜まってしまった。その結果、ファイルのサイズもかなりのものになってきている。
そこで、シートの数が100近くになる度に新しい「数独ボード」に乗り換えることにしている。それが今や合計すると300近い問題集となって残されている。大きなExcelファイルを抱えているのは、いかにも無駄である。更に「数独ボード」の機能を少し改良する度に、過去の問題集をその環境下で利用したいと思うようになる。そのためには問題のシートを移植しなければならず、数が多くなるとかなりの手間がかかってしまう。その結果 当然の帰結として、これらの問題集をもっと効率的に取り扱えるようにしたいと思うようになる。つまり、無い智恵を絞ってシステムを改良したくなるのだ。「数独で遊ぶより、ソフト開発!」となってしまうのである。
最初は、Excelのエクスポート機能を利用することを考えたが、そんな使い勝手の悪いものは最初から実用にはならないであろう。1枚のシート上にすべての問題のデータ部分だけを保存する形式にできれば、簡単にファイル転送できるではないか。インポート/エクスポートなどと大仰なことを言わなくても、単にデータファイルのコピー/ペイストで済むはずである。そういうデータベースを作っておいて、そこから特定の問題を選択すれば、自動的に数独ボードの上に展開されるようにして更に便利にしたい。新しい問題のデータを、9×9のます目の上に一つずつ間違いなく設定していくのは結構面倒な作業だからである。
▼ソフトを改造したくなったのには、もう一つ理由がある。
少し横道にそれるが、私の友人に数独の問題を作るのを趣味としている男がいる。市販の本にして出版する度に、私に贈呈してくれる。そういう贈呈本がもう3冊にもなる。彼のくれる年賀状は、その年の干支に関係する数独問題になっている。毎年それに挑戦するのを楽しみにしている。
ところが、彼の作る問題はすこぶるつきの難しさを持つ問題ばかりなのである。私の能力ではなかなか対応できない。一般に数独問題を解くには、論理的にこの手しかあり得ないと判断できる“自明な手”を続けていって、最終局面に至るのが本来の姿であろうと思う。次の一手が分からないので適当にうめていったら完成してしまった、というのでは本当の意味で解決したとは言えない。少なくとも私は、そういう姿勢でゲームに臨んでいる。
そうなると、彼の作る難しい問題に挑戦するには、かなり先まで読まなければならなくなる。それにはどうしたらよいか。たとえば“自明な手”を発見できなかった場合、あるます目に対して【2】か【3】のどちらか、までは分かるがそれ以上は判断できない時、一応“自明でない手”ではあるが【3】をうめることにする。その後“自明な手”を続けていって、もし行き詰まったら最初の“自明でない手”【3】が間違っていたことになる。つまり【2】の方が“自明な手”であったと判断できるから、その時点まで逆戻りすればよいのである。そのための手順を助ける機能を追加したい。
こういう動機で作ったのが「数独ボードV2.0」である。利用するには Excel が使える環境が必要であるが、Excelのバージョンには依存しないようにしてある。是非活用してみてください。
▼V2.0 では、以下の機能が新たに付加されています。
ボード上のデータに名前を付けて保存できる。
保存したデータをボード上に取り出すことができる。
先読みを助ける「Test Mode」機能が付加された。
Excelのバージョンには依存しないようにした。
ダウンロード:数独ボードv2.0.xls
「数独ボードV2.0」の使い方を説明した文書を用意した。
ダウンロード:数独BDの使い方.pdf
問題集を他の利用者と共有できる。
ダウンロード:例題数独問題集
例題の数独問題集をダウンロードできます。“データ保存シート”に貼り付けて利用してください。
現在の最新版は V2.1 です。V2.1のダウンロード へ