素歩人徒然 便器のふた 男女格差 格差問題 トイレでは、便器のふたを閉じてから流す」
素歩人徒然
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便器のふた


── トイレでは、便器のふたを閉じてから流す

 洋式トイレを使った後は、ふたを閉めてから水を流すようにすると良いそうである。以前どこかで聞いて、その当座は私もしっかりと実行していたのだが、その後なんとなくやめてしまっていた。
 最近、再びこの話を聞いたのは朝方ベッドの中でうつらうつらしながらラジオを聴いていたときである。話していたのが医者だったからか、途中から真面目に聞き始めた。したがって、どこまで正確にこの話を紹介できるか自信はないのだが、概略以下のような内容であった。

 医者が言うには、患者の喉から大腸菌が検出されたことがあり、その原因を追究することになった。そして最終的にトイレを使用したあとの水を流す時に発生するしぶきが原因だと特定したのだそうである。しぶきが飛ぶとそれが細かい霧状になって空気中を浮遊する。これが口や鼻から体内に吸い込まれる。そして、
 ・肺炎、
 ・溶連菌感染症、
 ・副鼻腔炎、
 ・口内炎

などの病気の原因となるらしい。したがって、便器のふたを閉じてから流すのが良いという。
 男性用の小便器(urinal:立って使用するタイプのもの)もかなりのしぶきが飛びズボンに降りかかるので衛生的には問題がある、とのことであった。

 これ以下は、私めの感想である。
 しぶきや霧状になったものがどの位の高さまで飛散するのかは分からないが、大人より背の低い子供の方が被害を被る確率は格段に高くなるのではないかと思う。
 もしかすると、子供が溶連菌にやられる事例が多いのはこれが原因ではないかと思う。いくら子供に「手洗いの励行」を言って聞かせても(しっかりと実行しているのに)あまり効果がないように思われるからである。「子供は病気になりやすい」とよく言われるが、もしこれが本当の原因であったら盲点を突かれたことになり子供にとっては迷惑な話である。

 私はもう10年位前から小用の時も便座に座る習慣にしている。これは自分でトイレ掃除をするようになり、その汚れ具合のひどさに驚いた経験があるからである。先ずは、汚さないように使うのが第一であると思うようになった。男性の中には「立ってやらなければ男が廃る」などと言う者もいるが、そういう人にはトイレ掃除を毎日やらせることである。

 なおも私めの感想(いや、妄想と呼ぶべきかな)は続く。
 「女の子より男の子の方が病気になりやすい」という説(*)があるが、この原因も もしかすると男子用トイレ内での飛沫の霧被曝(?)が原因ではないかと思うのである。
 試しに、小便器というものを廃止したらどうかと提案したい。そして男の子には立ったままでの小用をやめるよう教育する。外出先で小用をたすとき、公衆便所などにある壁あて式の「ストール型小便器」が利用されているが、これが衛生的に一番危険な場所ではないかと思う。飛沫がどの高さまで達するのかは知らないが、幼い男の子の背の高さ位に達するのは容易に想像がつく。

【注】(*)これは医学的にも信憑性が高いらしい。

 小便器の廃止という英断(文部科学大臣を説得すればよい)が下され教育施設から小便器が一掃されれば、数年後には男の子も女の子も同じ健康状態になるのではないか。これが更に普及し一般化すれば、高速道路等の休憩所にあるトイレでは、男性用トイレの前に(女性用トイレと同じような)長い待ち行列が発生することになるかもしれない。それに対し不満を言う男性もいるだろうが、これからは女性用トイレが満員だからと男性用トイレに駆け込んでくる女性方はいなくなる。そして男女間で便器の使い方に差がなくなり、結局は男女格差をなくす一助にもなるのではないか、と思うがどうであろうか。

 便器のふたの話が、男女間の格差をなくすという格差問題にまで発展してしまった。炎上すると困るので、このくらいにしておこう。