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カレンダー
── さよなら、東芝カレンダーと東芝病院
かつて、私の書斎には常に東芝カレンダーがあった。東芝在職中はもちろんのこと、東芝OBとなってからも、然るべきルートを経由して何とか東芝カレンダーを手に入れてきた。しかし段々とそのルートも細ってきて、最後の頃は保険組合の「東芝健保」が送ってきてくれる(少し小型の)ものしか入手できなくなった。
そして数年前、後期高齢者となり東芝健保を離れることになって以来、東芝カレンダーは入手できなくなってしまったのである。そのとき私は、これで本当に東芝とは縁が切れたのだなぁと寂しい思いをしたのを覚えている。以来、私の書斎には東芝のカレンダーはない。
今日、東芝病院の総合検診センターで人間ドックの検査を受けてきた。東芝との関係で残ったのは、結局のところ私の“病気”だけ、ということに気付いて増々滅入るばかりである。
検査がすべて終り食事のためセンターの3階に行くと、受付窓口の前に大きなダンボールの箱が置いてあり、中に沢山のカレンダーが入っていた(もしや!)。「ご自由にお持ち下さい」とある。東芝のカレンダーだ! 私は少し興奮していたので、一瞬「全部持ち帰りたい」という気持ちになっていた。しかしそこはそれ、何んと言いますか、・・・ それそれ「大人の良識」というものがありますから、さりげなく1本引き抜いただけでその場を離れたのであった。
昨年末にカレンダーを配って残った分なのであろう。そのとき閃いたのである。なるほど1月末というこの時期に人間ドックを受診すれば、あの懐かしい東芝カレンダーが難なく手に入るのだと。素晴らしい方法じゃないですか。もう誰の手も煩わせることなく手に入れる方法を発見したのである。しかし同時に、昨日の夕刊で報じられていたニュース「東芝病院 売却へ」のことも思い出してしまった。あぁ・・・今年限りなんだ!
さよなら、東芝カレンダー。さよなら、東芝病院。![](images/BlockSK.jpg)
![](/cgi-bin/user/skinoshita/Count.cgi?df=ct146.count)
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